- 上司とのコミュニケーションがうまく取れずに困ってる…
- うまくやっているつもりなのに「報連相ができていない」と怒られる
- 報連相のポイントやコツを教えて欲しい
報連相はチームで仕事をするための最重要スキルです。報連相ができないと、チームの連携がうまく取れず周囲をイライラさせてしまうことも。
この記事では、報連相のポイントと注意点を解説します。この記事を参考にすることで、上司やメンバーと密に連携が取れるようになり、自身の評価もアップさせることができます。
報連相は、上司の立場になって必要な情報量を適切なタイミングで伝えることが重要。自分勝手なルールで報連相を行うと、かえって信頼関係を壊してしまうことにもなりかねません。
報連相とは報告・連絡・相談をまとめた言葉
「報連相（ほうれんそう）」は「報告・連絡・相談」の頭文字を取った言葉で、日本の職場で広く浸透しているコミュニケーションの基本手法です。
報連相の徹底は良い職場環境に直結
報連相を徹底することは、職場でのコミュニケーション不足や誤解を防ぎ、スムーズな業務運営を可能に。さらに報連相は単に業務を遂行するための手段だけでなく、上司や同僚との信頼関係を深める大切な役割も果たします。
報連相を正しく実践することで、より良い職場環境を築くことができます。
報連相の報｜報告とは
業務の進捗や結果を上司や関係者に正確に伝えることです。
現在の進行状況や目標達成度を共有することで、上司が適切な指示を出しやすくなり、組織全体の効率化につながります。
≫報告のコツは「5W1H」
報連相の連｜連絡とは
業務に必要な情報や変更点を関係者と共有することです。
連絡が適切に行われることで、情報の行き違いやミスを防ぎ、チーム全体の調和が保たれます。
≫飲み会の幹事で連絡の基本ルールを学ぶ
報連相の相｜相談とは
業務上の問題や判断が難しい事案について意見を求めることです。
適切なタイミングで相談を行えば、トラブルを未然に防ぐだけでなく、より良い解決策を見つけやすくなります。
≫相談を使いこなす
報連相の目的
報連相（報告・連絡・相談）には、職場でのコミュニケーションを円滑にし、業務を効率よく進めるための大切な目的があります。その主な目的は以下の3つ。
- 情報の共有
- トラブルの予防
- 信頼関係の構築
情報の共有
報連相を行うことで、上司や同僚と業務に関する情報をタイムリーに共有できます。
例えば、進捗状況や課題を報告することで、上司が次の指示を出しやすくなり、全体の作業がスムーズに進みます。また、チームメンバー同士で状況を把握しやすくなるため、連携が強化され、効率的な意思決定が可能に。
≫情報共有にオススメのツール5選
トラブルの予防
仕事には想定外の問題やミスがつきものです。これらを未然に防ぐには早めの報告や相談が欠かせません。
報連相を怠ると、小さな問題が放置され、やがて大きなトラブルに発展する可能性も。問題の兆しが見えた段階で上司や同僚に相談することで、早期解決が図れるため、職場全体のリスクを減らすことができます。
≫報連相で防げる失敗事例
信頼関係の構築
適切なタイミングで報連相を行うことは、上司や同僚からの信頼を得る上で非常に重要です。
≫上司に好印象を与える報連相のタイミング
報連相がしっかりできる人は、周囲から「頼りになる」「安心して任せられる」と評価されやすくなります。
日々のコミュニケーションを通じて、職場全体の雰囲気が良くなり、働きやすい環境を作ることにもつながります。
上司との関係が良くなる報連相のポイント
職場で上司との良好な関係を築くことは、業務効率や自身の成長、そして職場環境全体に大きな影響を与えます。ここでは、上司との関係を改善し、信頼を深めるための5つの具体的な方法を解説します。
- 報告で確固たる信頼の構築
- 適切な連絡でスムーズな業務進行
- 相談で深くコミュニケーション
- 感謝と敬意を忘れない
- 上司のニーズを理解する
報告で確固たる信頼の構築
適切な「報告」を行うことは、上司との信頼関係を築く基本です。報告のポイントは「タイミングを逃さない」「要点をまとめて簡潔に伝える」「悪いことも正直に伝える」の3点。
タイミングを逃さない
状況を早めに把握できるよう、進捗や結果はタイムリーに報告しましょう。遅れた報告は信頼を損ねる原因になります。
報告はタイミングに気を使うべき
緊急性の高い報告は手段を選ばず、迅速に行うべき。しかし、上司が会議中やランチタイム中など、状況が把握できている時は連絡手段やタイミングに気を使いましょう。
≫報告のNGなタイミングとは
要点をまとめて簡潔に伝える
長々と話すよりも、要点を明確に伝えることで、上司にとってわかりやすい報告ができます。
5W1Hを意識する
報告はいつ、誰が、どこで、何を、なぜ、どのようにして、のように5W1Hを意識すると簡潔でわかりやすい報告ができます。
≫わかりづらいNG報告例
悪い結果も正直に伝える
問題が発生した場合は隠さずに正直に伝え、早期解決のための協力を仰ぎましょう。
悪い報告は改善案とセットで
トラブルや問題が起こった場合の報告は、必ず改善案や自分なりの意見を添えて報告しましょう。例え間違っていたとしても、報告を受ける側の心証が大きく違います。
≫【テンプレ付き】悪い報告で怒られない方法
適切な連絡でスムーズな業務進行
「連絡」は、情報共有を通じて上司の判断を助け、業務の円滑な進行を促します。ポイントは「頻度と方法を工夫する」「変化や問題を早めに伝える」の2点。
頻度と方法を工夫する
メールやチャット、対面など、状況に応じて適切な手段を選びましょう。また、必要以上に頻繁な連絡は避け、的確なタイミングを意識してください。
SNSの取り扱いに注意する
特に最近はLINEでのやり取りが多くなっています。しかし、内容によっては「こんなことをLINEで言うのは非常識…」と感じる上司もいるため注意が必要です。
≫LINEを使って上司とうまく付き合う方法
変化や問題を早めに伝える
業務の状況が変わったり問題が発生した場合は、速やかに連絡を入れることで、上司が適切に対処できます。
連絡ギライな上司にはメールを活用
上司の中にも報連相が苦手な方が多くいらっしゃいます。そんな時はメールなど、証拠が残る方法で連絡をとるのがオススメ。大問題に発展した際に自分一人が責任をとるような展開を防ぎましょう。
≫報連相を受けてくれない上司への対応
相談で深くコミュニケーション
「相談」は、上司との関係をさらに深める手段です。相談は単なる問題解決のためだけでなく、上司に自分の成長意欲を示すチャンスです。ポイントは「自分なりの案を持っていく」「早めのタイミングで相談する」の2点。
自分なりの案を持っていく
問題をただ丸投げするのではなく、解決策や提案を添えて相談すると、上司の負担が減り、信頼度が高まります。
完璧な案を持っていく必要はない
改善案や提案を完璧な状態まで仕上げる必要はありません。むしろ、ガチガチに凝り固まった案だと上司がアドバイスしづらい…なんてことも。
≫上司に好かれる改善案とは
早めのタイミングで相談する
問題が深刻化する前に相談することで、迅速に対応できる環境を整えられます。
相談は「習慣化」するのがオススメ
たまにしか会話をしない上司に相談しようと思うと、どうしても緊張してしまいがち。普段からコミュニケーションをとり、細かい相談を日頃から意識して行う関係性を作っておくのがオススメです。
≫コミュニケーションをとりづらい上司の対策
感謝と敬意を忘れない
報連相を徹底するだけでなく、日常の中で感謝や敬意を伝えることも、上司との良好な関係を築くために欠かせません。
≫上司への感謝を自然に伝える方法
小さな「ありがとう」を忘れない
上司からのアドバイスやサポートに対して感謝を示すことで、相手も自分を気にかけてくれるようになります。
悪い報告だけではなく、時には良い報告も
トラブルがあった時に報告をするばかりではなく、良いことがあった際にも上司にしっかり伝えましょう。「〇〇さんのアドバイスのおかげで、うまくいきました」なんて報告も続けていくと、仕事がどんどんやりやすくなります。
指示を的確に実行する
上司の指示を丁寧に遂行することで、「頼りになる部下」としての評価が高まります。
上司の指示は「まずやってみる」
上司から指示を受けたり、アドバイスを受けたりした場合は「まずやってみる」のがオススメです。自分の考えと違っても、実行してみることで新たな発見があることも。
≫上司の指示が「ちょっと違う」と感じた場合
上司のニーズを理解する
上司が何を求めているのかを理解し、それに応えることは、良好な関係を築く上で非常に効果的です。ポイントは以下の3点。
- 上司の優先順位を把握する
- コミュニケーションスタイルに合わせる
- サポートの姿勢を見せる
上司の優先順位を把握する
上司の目標や課題を理解し、それに沿った行動を取ることで、信頼を得やすくなります。
管理職の優先順位は部署ごとに違う
業務内容によって目指すべき優先順位は違います。例えば営業職なら営業成績、事務職ならスピードと正確性など。上司の優先順位がわかるとサポートしやすく、信頼獲得につながります。
≫【業種別】上司の優先度一覧
コミュニケーションスタイルに合わせる
上司によって好むコミュニケーションのスタイル（対面、チャット、簡潔な報告など）は異なります。相手に合わせることで、やり取りがスムーズになります。
報連相は受け手に最大限配慮する
報連相は受け手(上司)の時間を奪う行為です。場所やタイミングなど、最大限配慮した上でコミュニケーションをとりましょう。
≫報告のNGなタイミングとは
サポートの姿勢を見せる
上司が困っている時に自分から手を差し伸べる行動は、信頼関係を強化するきっかけになります。
上司のピンチはある意味チャンス
それまでうまくいかなかった人間関係が、一度サポートしたことで関係が劇的に改善することも。「私に関係ない」なんて思わずに、積極的にサポートしてみましょう。
≫上司のピンチをチャンスに変える具体的手順
報告、連絡、相談それぞれに共通するポイント
報告、連絡、相談には共通して重要なポイントがあります。これらを意識することで、報連相をさらに効果的に活用することができます。
- 事実ベースで話す
- 傾聴の姿勢を持つ
- 相手を尊重する態度
事実ベースで話す
主観や感情を交えず、事実に基づいた情報を伝えることが信頼を得る鍵です。感情的な表現や推測を避け、相手が理解しやすい形で情報を整理しましょう。
事実を5W1Hで整理する
わかりやすい報連相をするには「いつ」「どこで」「誰が」「なぜ」「何を」「どのように」と分けて考えるのがコツ。
≫わかりづらいNG報告例
傾聴の姿勢を持つ
報連相は一方的な伝達ではなく、相手との双方向のコミュニケーションです。上司や同僚の意見やアドバイスに耳を傾ける姿勢を持つことが重要です。
ただ聞くだけではなく「傾聴」
傾聴とはただ聞くだけではなく、相手の気持ちに共感しつつ聞くこと。立場が違えば話す視点も違います。相手の言いたいことをより深く理解することで、親密なコミュニケーションが可能になります。
≫口ベタな上司にも対応するスキルとは
相手を尊重する態度
伝える内容だけでなく、相手への態度も報連相の質に影響します。敬意を持って接することで、良好な人間関係を築きやすくなります。
どうしても尊敬できない上司がいる場合
中にはどうやってもうまく関係性が作れない上司がいるのも事実。環境を改善するために多大なストレスを抱えるくらいなら異動願いや転職を視野に入れるのも一つの手です。
≫どうしても尊敬できない上司から逃げる方法
報連相の注意点
報連相（報告・連絡・相談）は職場の円滑なコミュニケーションを支える基本スキルですが、適切に実行しなければ逆効果となることも。報連相を正しく行うためには、いくつかの注意点を理解し、失敗を防ぐ工夫が必要です。
報連相で陥りやすい落とし穴と、それを回避する方法について解説します。
- 必要以上の頻度や量を避ける
- 情報の曖昧さや抜け漏れに注意
- 適切なタイミングを見極める
- 上司や相手の負担を軽減する工夫を忘れない
- 報連相を形式的に行わない
- 自己判断で情報を省略しない
- コミュニケーションの柔軟性を保つ
必要以上の頻度や量を避ける
報連相を徹底しようとするあまり、過剰に行うことはかえって逆効果。上司に何でもかんでも細かく報告したり、頻繁に相談したりすると、上司の時間を奪い、負担を増やしてしまうことがあります。
≫上司に好印象を与える報連相のタイミング
過剰な情報提供は重要な要点が埋もれる原因にもなります。
報連相を行う前に、「本当に必要な情報か」を確認し、上司が必要とする情報に絞り込むよう心がけましょう。
情報の曖昧さや抜け漏れに注意
報連相を行う際に、情報が曖昧だったり、重要な事実が抜けていたりすると、相手の理解を妨げるだけでなく、判断ミスを引き起こす可能性も。
問題を報告する際に原因や背景を伝えないと、上司が適切な指示を出せず、状況が悪化する恐れがあります。報告や連絡を行う際には、5W1Hを意識して、情報を具体的かつ簡潔にまとめましょう。
≫報連相のNG報告例
適切なタイミングを見極める
報連相のタイミングが遅れると、上司やチームメンバーが適切な対応を取れず、トラブルが大きくなるリスクがあります。一方で、早すぎる報告や相談も、相手にとっては「まだ判断に必要な情報が足りない」と感じられ、逆に混乱を招く可能性も。
≫報告のNGなタイミングとは
トラブルは早めの対応がオススメ
報告や相談が必要なケースを事前に想定しておき、状況に応じて適切なタイミングを見極めましょう。特に、進捗や問題の兆候が見られた段階で早めに報連相を行う習慣を身につけることが重要です。
上司や相手の負担を軽減する工夫を忘れない
報連相は一方的に情報を伝えるだけではなく、相手の状況や負担を考慮して行う必要があります。忙しい時に細かい相談を持ちかけると、上司はストレスを感じ、良い対応ができなくなることも。
雑な報告は相手に追加の作業や負担を強いることになり、信頼を損なう原因となります。
相手の都合を考慮し、事前に時間を確保してから相談する、報告内容を整理して簡潔に伝えるなど、相手が理解しやすい形で報連相を行いましょう。
≫報連相は「事前アポ」でスムーズに
報連相を形式的に行わない
報連相を「義務だから」と形式的に行うと、相手に熱意が伝わらず、本来の効果が発揮されません。「とりあえず報告しておけばいいだろう」という態度では、情報が不十分だったり、相手が信頼を持てなかったりします。
≫関係性が悪化する報連相のやり方とは
形式的な報連相は、かえってコミュニケーションの質を低下させる原因となります。
報連相の目的を明確に理解し、単なるルールとしてではなく、業務をスムーズに進めるための手段として活用する意識を持ちましょう。常に「この情報が相手にとってどんな意味を持つか」を考える姿勢が大切です。
自己判断で情報を省略しない
報連相を行う際に、自己判断で「これは必要ないだろう」と情報を省略してしまうと、重要な要素が伝わらない可能性があります。特に、上司が意思決定を行う際に必要な情報が不足していると、チーム全体に悪影響を及ぼします。
≫【実例で紹介】情報不足の報連相とは
報連相を行う際には、自分の判断だけで情報を取捨選択せず、事実を正確に伝えることを心がけましょう。もし迷った場合は「この情報は必要でしょうか？」と確認する姿勢を持つと良いでしょう。
コミュニケーションの柔軟性を保つ
報連相は相手や状況によってスタイルを変える必要があります。しかし、自分のやり方に固執するのはNG。状況にそぐわないコミュニケーションとなり、相手との信頼関係を損ねる可能性も。
報連相は必要に応じて調整と改善をしていく
相手の性格やコミュニケーションスタイルを観察し、それに合わせて報連相の頻度や内容、方法を柔軟に調整しましょう。具体的な指示を好む上司には詳細な報告を、全体感を重視する上司には概要を伝えるなど、相手に応じた工夫が必要です。
≫どんな上司にもフィットする「対話型報連相」とは
上司の立場になって報連相を成功させよう
報連相はチームで仕事をする上で最重要スキルです。新入社員からベテラン社員まで、報連相が不要になることはありません。以下のポイントを丁寧に実践することで、上司からの信頼度が高まります。
- 上司の立場になって報連相を行う
- 5W1Hを意識して過不足のない情報量を伝える
- 適切なタイミングでの報連相を心がける
- 自分勝手なルールで報連相を行わない
- 相手への感謝と敬意を忘れない
悪質なパワハラ上司も存在
中にはどうやっても報連相では解決しない「パワハラ上司」が存在するのも事実。貴重な人生の時間をそんな上司のもとで使うくらいなら、潔く転職を考えるのも賢い手段です。
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